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前回に続き、HG ペーネロペーを白迷彩カラーで制作しています。
今回は迷彩塗装のサンプル作成編となります。
制作のモチーフと使用するキット
制作のモチーフ
モチーフの一つ目は、迷彩服などに使われているホワイトのカモフラージュ柄です。
もう一つのモチーフは、航空自衛隊のF-15DJアグレッサー機(仮想敵機)です。
なお、上記の画像は、フリー写真素材サイト「写真AC」からダウンロードしています。
使用するキット
使用するキットは、2019年10月26日に発売されたHG ペーネロペーです。
塗装イメージ
ボディカラーは、ホワイトに近い明るめのグレーをベースに、その他2つのグレー系の色を組み合わせて、マスキングで塗り分けます。
白迷彩カラーで塗装するのは、成型色がホワイトのパーツのみで、その他の成型色のパーツは、白迷彩カラーのアクセントになる色を塗装します。
白迷彩の塗装サンプルを作成する(1回目)
白迷彩カラーで塗装するのは初めてで、使用するグレー系の色の組み合わせや濃淡をチェックするために、百均のプラバンを使用して、塗装サンプルを作成しています。
塗装サンプルは、色の組み合わせのほか、迷彩の柄や3色の色の配分(面積)を少しずつ変えて、仕上がりの差をチェックしています。
塗装サンプル(1回目)の作成手順
塗装サンプルは、ベースの色を4種類用意して、次の手順で作成しています。
- ベースの色を塗装してから、マスキング
- 2色目を塗装してから、再度マスキング
- 3色目を塗装して、マスキングを剥がして完了
ベース色・スーパーシェルホワイト
少しグレーの入ったフィニッシャーズのスーパーシェルホワイトをベースにした塗装サンプルは、グレー系とブルー系の色を組み合わせた2パターンを作成しています。
スーパーシェルホワイトとガイアノーツのウォームグレー、ニュートラルグレーⅢの組み合わせは、2色目のウォームライトグレーの割合が多くなるようにしています。
- フィニッシャーズ スーパーシェルホワイト
- ガイアノーツ ウォームライトグレー
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅢ
ホワイトカモフラージュの迷彩服に近い、オーソドックスな組み合わせです。
スーパーシェルホワイトとガイアノーツのフォグブルー、GSIクレオスのディープオーシャンブルーの組み合わせは、1色目のスーパーシェルホワイトの割合が多くなるようにしています。
- フィニッシャーズ スーパーシェルホワイト
- ガイアノーツ フォグブルー
- GSIクレオス ディープオーシャンブルー
モチーフのF-15DJを参考に色を組み合わせてみたけれど、白迷彩よりも、洋上迷彩に近い印象です。
ベース色・ニュートラルグレーⅢ
ガイアノーツのニュートラルグレーⅢをベースにした塗装サンプルは、グレーの濃度を変えた2パターンを作成しています。
暗めの迷彩になるニュートラルグレーⅢをベースにした塗装サンプルは、コアとなるオデュッセウスガンダムの塗装を想定しています。
ニュートラルグレーⅢとガイアノーツのメカサフ・ライト、ニュートラルグレーⅣの組み合わせは、3色の割合が均等に近くなるようにしています。
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅢ
- ガイアノーツ メカサフ・ライト
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅣ
グレーの濃度が近いせいか、あまりメリハリを感じない組み合わせです。
ニュートラルグレーⅢとニュートラルグレーⅣ、GSIクレオスのジャーマングレーの組み合わせは、ジャーマングレーの割合が控えめになるようにしています。
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅢ
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅣ
- GSIクレオス ジャーマングレー
ジャーマングレーがメリハリになって迷彩らしく感じるけど、想定するイメージよりも暗過ぎると感じます。
ベース色・ブルーFS35622
ホワイトに近いライトブルーベースの塗装サンプルは、濃度が異なるGSIクレオスのブルーFS35622とRLMライトブルー76の2種類をベースカラーにして、合計4パターン作成しています。
GSIクレオスのブルーFS35622をベースにした塗装サンプルは、3色目のブルーの濃度を変えて、メリハリが異なる2パターンを作成しています。
ブルーFS35622とGSIクレオスのRLMライトブルー78、フォグブルーの組み合わせは、3色の割合が均等に近くなるようにしています。
- GSIクレオス ブルーFS35622
- GSIクレオス RLMライトブルー78
- ガイアノーツ フォグブルー
ヨーロッパなどの戦闘機の迷彩をイメージして塗装しています。
ブルーFS35622とRLMライトブルー78、ガイアノーツのスレートブラックの組み合わせは、スレートブラックの割合が控えめになるようにしています。
- GSIクレオス ブルーFS35622
- GSIクレオス RLMライトブルー78
- ガイアノーツ スレートブラック
スレートブラックは、濃いネイビーのアクセントになっています。
ベース色・RLMライトブルー76
ベース色に選んだGSIクレオスのRLMライトブルー76は、ブルーFS35622と比べると、グレーが入った色になっています。
RLMライトブルー76とRLMライトブルー78、フォグブルーの組み合わせは、3色の割合が均等に近くなるようにしています。
- GSIクレオス RLMライトブルー76
- GSIクレオス RLMライトブルー78
- ガイアノーツ フォグブルー
ブルーFS35622とRLMライトブルー78、フォグブルーの組み合わせと似ているけど、ベースカラーが少し暗いぶん、落ち着いた印象になっています。
RLMライトブルー76とフォグブルー、ディープオーシャンブルーの組み合わせは、2色目のフォグブルーの割合が多くなるようにしています。
- GSIクレオス RLMライトブルー76
- ガイアノーツ フォグブルー
- GSIクレオス ディープオーシャンブルー
スーパーシェルホワイト、フォグブルー、ディープオーシャンブルーの組み合わせと同じく、白迷彩よりも、洋上迷彩に近い印象です。
白迷彩の塗装サンプルを作成する(2回目)
塗装サンプルを比較した結果、使用する色はホワイトカモフラージュの迷彩服に近い、オーソドックスなホワイトとグレーの組み合わせにします。
色の組み合わせは決まりましたが、迷彩模様の出し方をもう少し工夫したかったので、2回目の塗装サンプルを作成しています。
塗装サンプル(2回目)の作成手順
2回目の塗装サンプルは、スーパーシェルホワイトに加え、ガイアノーツのニュートラルグレーⅠをベースの色に追加して、塗装の手順を変えています。
- ベースの色を塗装してから、マスキング
- 2色目を塗装してから、いったんマスキングを剥がす
- 3色目のマスキング
- 3色目を塗装して完了
ベース色・スーパーシェルホワイト
スーパーシェルホワイトとウォームライトグレーをベースに、3色目をニュートラルグレーⅢ、メカサフ・ライト、ディープオーシャンブルーの3パターンを作成しています。
ニュートラルグレーⅢとメカサフ・ライトを比較すると、グレーが濃いぶんメカサフ・ライトの方がメリハリを感じます。
ディープオーシャンブルーの組み合わせは、明るい雰囲気の中にメリハリが出ています。
ベース色・ニュートラルグレーⅠ
ニュートラルグレーとニュートラルグレーⅠとⅡを1:1で調色した色をベースに、3色目をニュートラルグレーⅢ、メカサフ・ライト、スレートブラックの3パターンを作成しています。
迷彩の模様は、ニュートラルグレーⅢのサンプルがイメージに合っています。
いったんマスキングを剥がしてから、3色目のマスキングをすると、迷彩模様のバランスを取るのが難しく感じます。
白迷彩の塗装サンプルを作成する(3回目)
2回目の塗装サンプルを比較した結果、迷彩模様はニュートラルグレー・ニュートラルグレーⅠとⅡを1:1で調色した色・ニュートラルグレーⅢのサンプルの形にしようと思います。
迷彩模様は決まりましたが、いったんマスキングを剥がして、マスキングし直す負荷が大きく、迷彩模様の偏りを見つけにくいので、塗装の手順を変えた3回目のサンプルを作成しています。
3回目の塗装サンプルは、濃い色から、中間の色、一番明るい色の順に塗装しています。
- もっとも濃い色を塗装(メカサフ・ライト)してから、マスキング
- 2回目のマスキングをしてから、2色目(ニュートラルグレーⅠとⅡを1:1で調色した色)を塗装
- 3色目(スーパーシェルホワイト)を塗装して完了
塗装の下地を整えるサーフェイサー(メカサフ・ライト)を最も濃い色にすることで、色の組み合わせや迷彩模様の出し方だけでなく、塗料の節約とシンプルな塗装手順にすることを狙っています。
塗装の回数が4回(サーフェイサー・濃い色・中間色・明るい色)から、3回に減るので、塗装作業が効率的になります。
オデュッセウスガンダムのボディカラーを想定して、ガイアノーツのサーフェイサー・エヴォ(グレー)を塗装してから、スーパーシェルホワイトを塗装するサンプルも作成しています。
迷彩塗装の組み合わせを決める
今回の迷彩塗装は、ペーネロペーの部分をスーパーシェルホワイト、ニュートラルグレーⅠとⅡを1:1で調色した色、メカサフ・ライトの組み合わせで塗装します。
オデュッセウスガンダムの部分は、スーパーシェルホワイトとサーフェイサー・エヴォ(グレー)の2色で、シンプルに塗装します。
アクセントカラーには、フォグブルーとディープオーシャンブルー、内部フレームの色は、メカサフ・スーパーヘヴィを使用します。
- フィニッシャーズ スーパーシェルホワイト
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅠとⅡを1:1で調色した色
- ガイアノーツ メカサフ・ライト
- ガイアノーツ サーフェイサー・エヴォ(グレー)
- ガイアノーツ フォグブルー
- GSIクレオス ディープオーシャンブルー
- ガイアノーツ メカサフ・スーパーヘヴィ
まとめ(ふりかえり・塗装レシピ・使用ツール)
今回のふりかえり
今回は3回に分けて迷彩塗装のサンプルを作成しましたが、色の組み合わせ、迷彩の模様やバランスを見つけるまでに、試行錯誤を繰り返しました。
手間がかかりましたが、1回目のサンプルで色の組み合わせ、2回目のサンプルで迷彩の模様、3回目のサンプルで塗装の順序を決めていき、制作イメージに近いまとまりになりました。
1回目のサンプル作成で使用しライトブルー(ブルーFS35622・RLMライトブルー76)や、フォグブルー、ディープオーシャンブルーを入れた迷彩塗装は、いずれ別の制作で取り入れたいと思います。
本文でも触れましたが、最終的に迷彩塗装の色を決めるにあたって、色の組み合わせだけでなく、使用する塗料の節約や塗装手順の省力化も考慮しています。
今回の迷彩塗装では、明るい色から順に、中間色、濃い色と割合が少なくなる予定のため、作成したサンプルの1回目、2回目の塗装手順であれば、塗装する色の割合と塗料の使用量が概ね一致します。
今回選んだ3回目の塗装手順で濃いグレーから塗装すると、色の割合と塗料の使用量が一致しないので、濃い色にサーフェイサーを使用することで、下地処理と暗い色の塗装を1回にまとめ、塗料の使用量を節約しています。
同じ考え方でオデュッセウスガンダムもグレーのサーフェイサーにホワイトを塗装して、塗装手順を2回で済むようにしています。
オデュッセウスガンダムの部分は、ペーネロペーに変形すると大部分が隠れてしまうので、ペーネロペーの中間色に近い色合いのグレーのサーフェイサーを濃い色に選んでいます。
ペーネロペーは、一つひとつのパーツが大きく、パーツ数も多いので、塗料を節約したり、塗装手順をシンプルにすることも大事だと思っています。
これから本番の塗装を進めていきますが、今回の塗装サンプルの作成は、ペーネロペー制作の大きなポイントになったと思います。
平らなプラバンよりも形が複雑なペーネロペーのパーツでは、マスキングの難易度が高くなるので、全体のバランスに注意して、塗装を進めていきたいと思います。
塗装レシピ
- フィニッシャーズ スーパーシェルホワイト
- ガイアノーツ フォグブルー
- GSIクレオス ディープオーシャンブルー
- ガイアノーツ メカサフ・ライト
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅠとⅡを1:1で調色した色
- ガイアノーツ メカサフ・スーパーヘヴィ
塗料の比較のみに使用したものはこちらです。
- ガイアノーツ ウォームライトグレー
- ガイアノーツ ニュートラルグレーⅣ
- GSIクレオス ジャーマングレー
- GSIクレオス ブルーFS35622
- GSIクレオス RLMライトブルー78
- ガイアノーツ スレートブラック
- GSIクレオス RLMライトブルー76
エアブラシ塗装に使用するツール
エアブラシのハンドピースは、GSIクレオスのプロコンBOY・ダブルアクションエアブラシ・0.3mmを使用しています。
エアブラシの塗装では、塗料と溶剤の比率を1:1.5程度にしていることが多いので、ガンプラの制作では、ほぼこのハンドピースだけで塗装をしています。
コンプレッサーの圧力を調整することで、メタリックカラーやサーフェイサーの塗装も問題なく対応可能です。
コンプレッサーは、タミヤのスプレーワークパワーコンプレッサーを使用しています。
タミヤのスプレーワークパワーコンプレッサーは、出力が高いので、サーフェイサーや粒子の粗いメタリックカラーなどを均一に塗装できます。
また、夏季の湿度の高い時期など、こまめに水抜きをする必要があるので、水抜きが簡単にできるのも助かります。
使用したツール
- ゴッドハンド 片刃ニッパーST
- ゴッドハンド アルティメットニッパー
- ダイソー キューティクルプッシャー
- スリーコインズ スライド式カトラリーケース
- ダイソー 整理トレー(大)
- ダイソー キューティクルプッシャー
- 機動戦士ガンダムペンサンダー
- タミヤ フィニッシングペーパー、600・800番
- ダイソー ウッドブロック・強力スポンジ両面テープ(幅15mm)
- ダイソー スポンジやすり(細目)
- ハセガワ モデリングスクライバー(けがき針)
- スジボリ堂 BMCタガネ0.15mm
- ゴッドハンド ショートパワーピンバイス
- ゴッドハンド ドリルビット5本組B
- ゴッドハンド スピンブレード
今回の制作で使用したキット
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
次回は「HG ペーネロペーを白迷彩カラーで作る」塗装編1(サーフェイサー・アクセントカラー)の記事を投稿する予定です。