ご覧いただき、ありがとうございます。
前回に続き、HG ダリルバルデをキャンディ塗装・焔(ほむら)で制作しています。
今回は塗装準備編となります。
制作のモチーフと使用するキット
制作のモチーフ
制作のモチーフは特にありませんが、2022年8月に制作したHG キュベレイMk-Ⅱ(プルツー専用機)のように、レッドをベースにしたキャンディ塗装で制作する予定です。
深みのあるレッドのキャンディ塗装をベースに、ファイアゴールドのデカールなどで仕上げるので、名前を「焔(ほむら)」としました。
使用するキット
使用するキットは、2022年12月3日に発売されたHG ダリルバルデです。
機動戦士ガンダム・水星の魔女では、グエル・ジェタークのMSとして登場します。
iPadのアプリで塗装イメージを作る(SengaChanとibisPaintX)
今回の制作では、レッドのキャンディ塗装をメインに制作していきますが、ボディ部分のブラックやアクセントのゴールドなどと塗り分ける部分をチェックするために、塗装イメージを作成しています。
塗装イメージは、SengaChan(iOS版のみ)とibisPaintXというアプリを使用して作成しています(どちらも無料でインストール可能)。
SengaChan(線画を抽出する)
- SengaChanで画像から線画を抽出し、画像を保存する
- モードとシャープネス、しきい値を設定する(モードを「分割」、シャープネスを「中」か「高」、しきい値を「低」に設定)
- 線画を保存し、SengaChanを終了する
ibisPaintX(線画を加工する)
- 先ほど保存した線画をibisPaintXで開く
- 黒側と白側の色を調整して線画の輪郭線をできるだけ明確にする
- 保存ボタンを押していったん画像を保存する
- 保存した画像の途切れている輪郭線をブラシでつなぐ(この作業が不十分だと隣の部分まで同じ色に塗りつぶされる)
ibisPaintX(線画に色を入れる)
- 作業レイヤーを追加し、輪郭線のレイヤー1、塗りつぶしに使うレイヤー2を追加する
- 塗りつぶしを使って、レイヤー2の輪郭線の内側を塗りつぶす
- 塗りつぶしが完了したら、レイヤー1とレイヤー2を入れ替え、輪郭線が前面になるようにする
- PNG保存を選び、ibisPaintXを終了する
HG ダリルバルデ・塗装のポイント
ボディカラー(レッド)は、下地にメタリックカラーを塗装した後、クリアレッドを重ねてキャンディ塗装に仕上げます。
レッド以外のボディカラーは、グロス(ツヤあり)のブラックとゴールドで、内部のフレームは、フラット(ツヤ消し)のダークグレーでボディカラーとメリハリを出す予定です。
配色は、過去に制作したキュベレイMk-Ⅱをベースにしています。
なお、クリアパーツは、付属のシェルユニットシールを使って、発光状態を表現する予定です。
キャンディ塗装で使用する塗料を比較する
レッドは、ガイアノーツのクリアーレッドを使用しますが、下地のメタリックカラーによりどのような色の差が出るか、比較をしています。
塗料の比較は、百均のクリアスプーンに、サーフェイサー、比較する色、トップコートの順に塗装した状態で行っています。
できるだけ実際の色に近くなるよう画像を調整していますが、使用するモニター等の環境により、本文の説明と異なっていたり、色の違いが分かりづらい場合があります。
また、それぞれの色の説明は、筆者が感じた印象となりますので、ご了承ください。
用意した塗料
用意した塗料は、シルバーが2種類、ゴールドが2種類、メタリックイエローが3種類です(スターブライトブラスは見た目の印象から、メタリックイエローに区分しています)。
GXラフシルバーとEx- シルバーは、色の違いよりも粒子の粗さの比較のために選んでいます。
- GSIクレオス GXラフシルバー
- ガイアノーツ Ex- シルバー
- ガイアノーツ Ex- ゴールド
- ガイアノーツ スターブライトゴールド
- ガイアノーツ スターブライトブラス
- ガイアノーツ プライマリーメタリックイエロー
- GSIクレオス GXメタルイエロー
塗料の比較(下地のメタリックカラー)
下記の画像は、左上から順にGXラフシルバー、Ex- シルバー、Ex- ゴールド、スターブライトゴールド、GXメタルイエロー、プライマリーメタリックイエロー、スターブライトブラスの7種類です。
GXラフシルバーとEx- シルバーは、ざらざらと粒子の粗いGXラフシルバーに対し、Ex- シルバーは、キメの細かいシルバーになっています。
Ex- ゴールドは、ホワイト味を感じる控えめなゴールド、スターブライトゴールドは、イエローやオレンジ味を感じる純金のようなゴールドになっています。
3色のメタリックイエローの中では、スターブライトブラスが一番明るいイエロー寄りの色、GXメタルイエローは、グリーンを感じる色になっています。
プライマリーメタリックイエローとGXメタルイエローの差はあまり感じないけど、プライマリーメタリックイエローは、粒子の粗い色になっています。
塗料の比較(クリアレッド塗装後)
先ほどの7色に、ガイアノーツのクリアーレッドを重ね塗りし、トップコート(ガイアノーツのEx- クリアー)を塗装してから、色の違いを比較しています。
正直なところ、思っていたより色の違いがハッキリしなかったという印象です。
GXラフシルバーとEx- シルバーは、レッドが強く、イエローを感じない色で、GXラフシルバーは、キラキラした粒子が反射しています。
Ex- ゴールドとスターブライトゴールドは、シルバーに比べるとイエロー(特にスターブライトゴールド)を感じ、暖かみのある色になっています。
GXメタルイエローは、他の2色と比べると、ほとんどイエローを感じません。
プライマリーメタリックイエローとスターブライトブラスは、7色の中でイエロー寄りの色で、中でもスターブライトブラスはオレンジに近い色になっています。
最終候補(2色)
ダリルバルデは、全体的にがっしりしていて、ボリューム感がある印象なので、赤みの強い色と粒子の粗い色に絞って、最終比較をしています。
塗装する色を決める
塗装する色
キャンディ塗装(メタリックカラー・クリアーレッド)の塗料を比較した結果、HG ダリルバルデの塗装には、次の色を使用します。
- GSIクレオス GXメタルイエロー
- ガイアノーツ クリアーレッド
- タミヤ ウェザリングマスター(Bセット)
- ゴールド スターブライトゴールド
- ブラック Ex- ブラック
- ダークグレー メカサフ・スーパーヘヴィ(関節など)
色の組み合わせ
HG ダリルベルデは、がっしりしたフォルムなので、ほどよく粒子感があり、深みのあるレッドに仕上がるGXメタルイエローとクリアーレッドの組み合わせを、キャンディ塗装のレッドに使用します。
ゴールドは、深みのあるレッドやブラックとのメリハリを出すために、純金のような色合いのスターブライトゴールドを使用します。
内部フレームは、フラット(ツヤ消し)のメカサフ・スーパーヘヴィを使用して、グロス(ツヤあり)のボディカラーとメリハリをつけようと思っています。
(注)Ex- ブラックのサンプルは、サーフェイサー・エヴォブラックで代用しています
まとめ(ふりかえり・塗装レシピ・使用ツール)
今回のふりかえり
今回の塗装では、概ねパーツの成型色に沿って塗り分ける予定(レッド、ブラックは同じ系統の色、ホワイトはゴールドに塗り替え)のため、当初塗装イメージの作成は不要だと思っていました。
仮組みを終えた段階で、アクセントカラーのゴールドをバランスよく配置するために、塗装イメージを作成することにして、ブラックやレッドのパーツをゴールドに変更しています。
今回は、下地のメタリックカラーの上に、クリアーレッドを塗装して、キャンディ塗装にします。
下地のメタリックカラーでどのように印象が変わるか試すために、下地にシルバー、ゴールド、メタリックイエローの7種類の塗料を比較しています。
比較するきっかけになったのは、2022年9月に制作したHG ナラティブガンダム(C装備)バンシィ・ノルン(デストロイモード)カラーで使用した、メタリックオレンジの塗装サンプルです。
作成したサンプルのうち、GXメタルイエローとクリアーレッドの組み合わせが、イエローを感じないレッドに発色したことが予想外だったので、とても印象に残っています。
もう少し発色に差が出るかなと思っていましたが、予想していたよりも微妙な色の違いになっているので、画像でハッキリとお伝えできないのが残念です。
できるだけ、見たままの印象になるよう画像を調整し、文章を添えていますので、参考にしていただければと思います。
最終候補の2色では、GXラフシルバーのほうが粒子が粗く、力強さを感じましたが、GXメタルイエローとクリアーレッドの組み合わせを試したくなったので、好み優先で決めています。
今回は使用しませんが、GXラフシルバーは、クリアカラーを重ねると、下地の粒子がよく反射するので、いずれ別のキャンディ塗装で使用したいと思っています。
記事の中でも触れましたが、キャンディ塗装の基本的な配色(レッド・ゴールド・ブラック)は、2022年8月に制作したHG キュベレイMk-Ⅱ(プルツー専用機)をベースにしています。
- レッド プライマリーメタリックレッド
- ゴールド Ex- ゴールド
- ブラック プリズムブルーブラック
- レッド GXメタルイエロー+クリアーレッド
- ゴールド スターブライトゴールド
- ブラック Ex- ブラック
配色は共通でも、使用する塗料が違うので、印象がどのように変わるか、楽しみにしています。
なお、HG キュベレイMk-Ⅱ(プルツー専用機)のときは、サーフェイサー、下地(グロスの色)、メタリックカラーの順で塗装しましたが、今回は、下地のグロスの色の塗装を省略します。
HG キュベレイMk-Ⅱ(プルツー専用機)ほど大きなパーツが少ないことと、仕上がりの差をチェックすることが目的です。
それほど仕上がりに差が出ないようなら、今後は、シンプルに塗装できる今回のやり方を踏襲しようと思っています。
次回は、今回決めた色の組み合わせに沿って塗装した後、一部をマスキングで塗り分ける予定です。
塗装レシピ
- ガイアノーツ スターブライトゴールド
- GSIクレオス GXメタルイエロー
- ガイアノーツ クリアーレッド
- ガイアノーツ サーフェイサー・エヴォブラック
塗料の比較のみに使用したものはこちらです。
- GSIクレオス GXラフシルバー
- ガイアノーツ Ex- シルバー
- ガイアノーツ Ex- ゴールド
- ガイアノーツ スターブライトブラス
- ガイアノーツ プライマリーメタリックイエロー
エアブラシ塗装に使用するツール
エアブラシのハンドピースは、GSIクレオスのプロコンBOY・ダブルアクションエアブラシ・0.3mmを使用しています。
エアブラシの塗装では、塗料と溶剤の比率を1:1.5程度にしていることが多いので、ガンプラの制作では、ほぼこのハンドピースだけで塗装をしています。
コンプレッサーの圧力を調整することで、メタリックカラーやサーフェイサーの塗装も問題なく対応可能です。
コンプレッサーは、タミヤのスプレーワークパワーコンプレッサーを使用しています。
タミヤのスプレーワークパワーコンプレッサーは、出力が高いので、サーフェイサーや粒子の粗いメタリックカラーなどを均一に塗装できます。
また、夏季の湿度の高い時期など、こまめに水抜きをする必要があるので、水抜きが簡単にできるのも助かります。
使用したツール
- タミヤ 薄刃ニッパー(ゲートカット用)
- ゴッドハンド アルティメットニッパー
- ダイソー 整理トレー(大)
- タミヤ フィニッシングペーパー(600・800番)
- ダイソー スポンジやすり(細目)
- ダイソー ウッドブロックと強力スポンジ両面テープ(幅15mm)
- ゴッドハンド ショートパワーピンバイス
- ゴッドハンド ドリルビット5本組AとB
- ゴッドハンド スピンブレード
- プロクソン ペンサンダー
今回の制作で使用したキット
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
次回は「HG ダリルバルデをキャンディ塗装・焔(ほむら)で作る」塗装編の記事を投稿する予定です。