ご覧いただき、ありがとうございます。
前回に続き、FULL MECHANICS フォビドゥンガンダムをエールカラミティカラーで制作していきます。
今回は塗装準備編となります。
- 塗装イメージの作成(参考はエールカラミティとフォビドゥンヴォーテクスなど)
- 円形モールドの加工などの塗装準備
- 塗料の比較と塗装する色の組み合わせ
エールカラミティとフォビドゥンヴォーテクスなどを参考に、ライトブルー、ネイビー、ホワイトの塗り分けを決めていくよ。
ホワイトの候補の塗料をいくつか選んで、ライトブルーやネイビーと相性のいい色を見つけようね。
制作のモチーフと使用するキット
制作のモチーフ
制作のモチーフは、プレミアムバンダイ限定で発売されているFULL MECHANICS エールカラミティガンダムです。
控えめなトーンのライトブルーをベースに、ネイビー、ホワイトに近いライトグレーなどが組み合わされた塗り分けになっています。
もう一つのモチーフは、航空自衛隊の戦闘機 三菱F-2です。
こちらの塗装は海上などでの視認性を下げる洋上迷彩になっていて、エールカラミティと同じように、ライトブルー、ネイビー、ライトグレーが組み合わされた塗装になっています。
今回の制作では迷彩塗装はしませんが、色の参考にするつもりです。
上の画像は、フリー写真素材サイト写真ACのものを使用しています。
使用するキット
使用するキットは、2023年8月11日に発売されたFULL MECHANICS 1/100 フォビドゥンガンダム(今回の記事ではフォビドゥンと呼びます)です。
設定ではライトグリーンがメインカラーになっていますが、エールカラミティやF-2戦闘機を参考に、ライトブルーベースで塗装します。
機動戦士ガンダムSEEDのアニメでは、洋上でフリーダムやジャスティスと戦うシーンがあったので、ブルー系で塗装される可能性もあったかな、という想定で制作してみます。
また、フォビドゥンの派生型として、水中型のフォビドゥンヴォーテクスなどもあるようなので、それも参考にしようと思います。
ツールと塗料のまとめ記事
FULL MECHANICS フォビドゥンガンダム(エールカラミティカラー)の制作で使用したツールと塗料は下記の記事にまとめています。
iPadのアプリで塗装イメージを作る(SengaChanとibisPaintX)
今回の制作では、エールカラミティとF-2戦闘機を参考に塗装イメージを作成し、パーツごとの塗り分けやマスキングする部分をチェックしています。
塗装イメージは、SengaChan(iOS版のみ)とibisPaintXというアプリを使用して作成しています(どちらも無料でインストール可能)。
ご紹介するアプリは、自己責任でインストール、ご使用ください。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます。
SengaChan(線画を抽出する)
- SengaChanで画像から線画を抽出し、画像を保存する
- モードとシャープネス、しきい値を設定する(モードを「分割」、シャープネスを「中」か「高」、しきい値を「低」に設定)
- 線画を保存し、SengaChanを終了する
塗装イメージ作成に使用する画像は、仮組みレビューのものを使用します。
ibisPaintX(線画を加工する)
- 先ほど保存した線画をibisPaintXで開く
- 黒側と白側の色を調整して線画の輪郭線をできるだけ明確にする
- 保存ボタンを押していったん画像を保存する
- 保存した画像の途切れている輪郭線をブラシでつなぐ(この作業が不十分だと隣の部分まで同じ色に塗りつぶされる)
ibisPaintX(線画に色を入れる)
- 作業レイヤーを追加し、輪郭線のレイヤー1、塗りつぶしに使うレイヤー2を追加する
- 塗りつぶしを使って、レイヤー2の輪郭線の内側を塗りつぶす
- 塗りつぶしが完了したら、レイヤー1とレイヤー2を入れ替え、輪郭線が前面になるようにする
- PNG保存を選び、ibisPaintXを終了する
塗り分けのポイント
エールカラミティガンダムを参考に、ライトブルーとネイビーの塗り分けや、色の割合を決めています。
フォルムが違うので同じように配置しにくいホワイトに近いライトグレーは、両腕や脚もとなどにバランスよくなるよう配置しています。
レッドは、エールカラミティと同じく、スカートや武器の差し色に使っています。
足元のライトグレーやレッドの配置は、派生型のフォビドゥンヴォーテクスも参考にしています。
フォビドゥンの内部フレームは明るめのグレーですが、モチーフにあわせてダークグレーに変更しています。
塗装前の加工をする
分解する
加工や塗装の準備のためいったん分解し、塗装イメージの色分けに沿ってパーツを仕分け・保管しています。
分解したパーツは、スリーコインズのスライド式カトラリーケースで、塗装する色ごとに仕分けしているよ。
ゲート跡を消す
ゲート跡をプロクソンのペンサンダーや、タミヤのフィニッシングペーパー、600・800番で消していきます。
ゲート跡が大きく残っているところは、カッターでカンナがけしてから、紙やすりで整えているよ。
紙やすりは、画像のように百均(ダイソー)のウッドブロックに同じく百均(ダイソー)の強力スポンジ両面テープ(幅15mm)で貼り付けて使用しています。
円形モールド(彫り直し・追加)
両肩、ボディ正面、ふくらはぎ側面にあった円形モールドは、ゴッドハンドのショートパワーピンバイス、ドリルビット5本組B、スピンブレードを使用して彫り直しています。
彫り直した円形モールドには、仕上げの段階でメタルパーツを取り付けるつもりだよ。
両腕、ウエスト、足元のパーツにも1.5mmの円形モールドを追加して、バランスがよくなるように配置しているよ。
アンテナやニーズヘグをシャープにする
頭部とバックパックのアンテナとニーズヘグの刃の部分を紙やすりで整えて、先端がシャープになるようにしています。
塗装に使用する塗料を選ぶ
航空自衛隊洋上迷彩色
エールカラミティの他に、もう一つのモチーフにしている航空自衛隊の戦闘機F-2などの洋上迷彩には、GSIクレオスから専用の塗料が発売されています。
- C376 レドームグレー(ライトグレー)
- C374 シャロウオーシャンブルー(ライトブルー)
- C375 ディープオーシャンブルー(ネイビー)
今回の制作のきっかけは、アニメの洋上戦だったので、洋上迷彩色になっているこの色を基本に使ってみるよ。
ディープオーシャンブルーは、HG ペーネロペー(白迷彩カラー)のネイビーとして使ったことがあるね。
ホワイトに近いライトグレー
上の塗料のうち、レドームグレーは比較的ニュートラルなライトグレーで、今回の塗装に使用すると色が重くなり、ほかの2色とのコントラストが弱くなるかなと感じます。
また、エールカラミティのライトグレーはもう少し明るく、わずかにブルーを帯びているようにも見えます。
レドームグレーと他のホワイトやブルーを帯びた色と比較し、シャロウオーシャンブルーやディープオーシャンブルーとの相性をチェックしてから、ライトグレーで使用する色を決めることにします。
塗料を比較する
用意した塗料
比較のために用意した塗料は次の4つです。
- ガイアノーツ アルティメットホワイト(はっきりしたコントラストが出そうなピュアなホワイト)
- フィニッシャーズ スーパーシェルホワイト(少しトーンの落ちたグレーを感じるホワイト)
- GSIクレオス レドームグレー(洋上迷彩専用色のグレー)
- GSIクレオス ブルーFS35622(明るく淡めでホワイトやグリーンを感じるライトブルー)
塗料の比較
次の画像は左から、アルティメットホワイト、スーパーシェルホワイト、レドームグレー、ブルーFS35622の順です。
色の相性をチェックする
候補の4色とシャロウオーシャンブルー、ディープオーシャンブルーの相性をチェックします。
アルティメットホワイトは、一番はっきりしたコントラストになるけど、モチーフと比べるとホワイトがはっきりしすぎるかな。
スーパーシェルホワイトは、モチーフの色に近く、他の2色と彩度のバランスが取れているね。
レドームグレーは、グレーが強くコントラストがあいまいになるように感じるよ。
ブルーFS35622は、グリーンを強く感じてしまうので、今回の制作イメージと合わないかな。
塗装する色を決める
塗装する色
ホワイトの塗料を比較し、色の相性をチェックした結果、今回のFULL MECHANICS フォビドゥンガンダムの塗装には、次の色を使用します。
- ライトブルー GSIクレオス シャロウオーシャンブルー
- ネイビー GSIクレオス ディープオーシャンブルー
- ホワイト フィニッシャーズ スーパーシェルホワイト
- レッド GSIクレオス スーパーイタリアンレッド(オレンジを感じる明るめのレッド)
- 武器 ガイアノーツ サーフェイサー・エヴォブラック、Ex- シルバー→フレームメタリック2など
- 内部フレーム ガイアノーツ メカサフ・スーパーヘヴィ
色の組み合わせ
シャロウオーシャンブルー、ディープオーシャンブルー、スーパーシェルホワイトはどれも穏やかな色合いなので、全体的に落ち着いた仕上がりになるかなと思っています。
まとめ(ふりかえり・塗装レシピ・使用ツール)
今回のふりかえり
エールカラミティを参考に塗装イメージを作成していますが、兄弟機とはいえフォルムが違うので、再現するよりもブルー、ネイビー、ホワイトのバランスが近くなるように工夫しています。
エールカラミティは、胸部正面のエネルギー砲周辺がホワイトに近いライトグレーになっているのが特徴的です。
フォビドゥンには同じような部分がないので、別パーツになっている胸の上部、両サイド、腹部正面をホワイトにして、バランスを取っています。
腕や脚の部分も同じ考え方で全身のバランスがよくなるようにしています。
このような部分では、派生型のフォビドゥンヴォーテクスのイラストも参考になりました。
ホワイトで塗装するパーツは、成型色がグリーン、レッド、ブラックなど強い色が多いので、MG Zガンダム Ver.Kaを制作したときと同様、サーフェイサーの下地塗装が大事になると思っています。
円形モールドは、既存のモールドを彫り直すだけだと、腕や脚の部分のバランスが悪いと感じたので、1.5mmのモールドを追加しています。
両腕の機関砲やスカートの細かいスリットなどとあわせて、精密なイメージになればと思っています。
塗料は当初、専用の洋上迷彩色をそのまま使うつもりでした。
F-2戦闘機ではレドームグレーの割合がそれほど大きくないので違和感はないのですが、今回の塗装ではホワイトとライトブルー、ネイビーのコントラストが出ないと全体的にぼんやりした仕上がりになりそうです。
ホワイトにブルーを混ぜて調色することも考えましたが、最終的にと他の2色の彩度が同じぐらいで、よくまとまりそうな印象だったスーパーシェルホワイトを選んでいます。
次回は下地の塗装から、本番の塗装に進みます。
先ほども触れましたが、下地の塗装が重要なパーツがあるので、慎重に作業を進めていきます。
あわせて読みたい
塗装レシピ
- GSIクレオス シャロウオーシャンブルー
- GSIクレオス ディープオーシャンブルー
- フィニッシャーズ スーパーシェルホワイト
塗料の比較のみに使用したものはこちらです。
- ガイアノーツ アルティメットホワイト
- GSIクレオス レドームグレー
- GSIクレオス ブルーFS35622
エアブラシ塗装に使用するツール
エアブラシのハンドピースは、GSIクレオスのプロコンBOY・ダブルアクションエアブラシ・0.3mmを使用しています。
エアブラシの塗装では、塗料と溶剤の比率を1:1.5程度にしていることが多いので、ガンプラの制作では、ほぼこのハンドピースだけで塗装をしています。
コンプレッサーの圧力を調整することで、メタリックカラーやサーフェイサーの塗装も問題なく対応可能です。
コンプレッサーは、タミヤのスプレーワークパワーコンプレッサーを使用しています。
タミヤのスプレーワークパワーコンプレッサーは、出力が高いので、サーフェイサーや粒子の粗いメタリックカラーなどを均一に塗装できます。
また、夏季の湿度の高い時期など、こまめに水抜きをする必要があるので、水抜きが簡単にできるのも助かります。
使用したツール
- ゴッドハンド 片刃ニッパーST
- ゴッドハンド アルティメットニッパー
- スリーコインズ スライド式カトラリーケース
- 機動戦士ガンダムペンサンダー
- タミヤ フィニッシングペーパー、600・800番
- ダイソー ウッドブロック・強力スポンジ両面テープ(幅15mm)
- ダイソー スポンジやすり(細目)
- ゴッドハンド ショートパワーピンバイス
- ゴッドハンド ドリルビット5本組B
- ゴッドハンド スピンブレード
今回の制作で使用したキット
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
次回は「FULL MECHANICS フォビドゥンガンダムをエールカラミティカラーで作る」塗装編の記事を投稿する予定です。